あな痔(痔瘻)とは?
痔瘻とは、大便中の細菌が肛門管から侵入して炎症を起こし、膿が溜まる病気です。
ひどくなると、おしりまで貫通してしまいます。
男性に多く、女性の約5倍といわれます。その原因は不明ですが、括約筋の発達や直腸内圧に関係するという説もあります。
比較的壮年に多いですが、乳児にも起こります。また、肥満者に多く、アルコールや喫煙もリスクになると考えられます。
肛門痛の自覚症状で受診される方が多いです。

痔瘻には単純なもの、複雑なものと色々ありますが、Ⅰ~Ⅳに分類されます。

・痔瘻は薬では治らないため、手術が必要です。予防は困難と言われており、しいて言えば「下痢をしない」「不潔にしない」ことです。
痔瘻は基本的に自然治癒しないため、以下のような手術をおこないます。
①開放術式
浅い位置にある痔瘻に対して行います。瘻管を切開し、原発巣を開放させます。開かれた部分は創の治りとともに少しずつ盛り上がっていきます。
【メリット】
・根治性が高い。
【デメリット】
・深いタイプの痔瘻には行うことができない。

②筋温存術式
肛門から皮膚へつながる道(瘻管)のみをくりぬく方法です。
括約筋を残して肛門の機能に障害を与えないようにします。
【メリット】
・肛門機能は温存され、治癒も早い。
【デメリット】
・術後の再開通のリスクがある。
③筋温存シートン法

体が異物を外に出そうとする働きを利用して、切開せずに原発巣と瘻管を開放する術式です。トンネル部分に特殊なゴムを通すと、ゴム輪は時間をかけてトンネルごと上の方(皮下)へと少しずつ移動していきます。
【メリット】
・肛門の変形リスクや肛門の働きへの悪影響が少ない。
【デメリット】
・ゴムがとれるまで時間がかかる。
・ゴムの締め直しが必要になることもある。
